Take Me 同好会(非公認)のブログ

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We will see you tomorrow night!が生まれるまで1/2

 1991年のワールドシリーズは、ALCSを制したミネソタ・ツインズ(95-67)とNLCSを制したアトランタ・ブレーブス(94-68)の前年最下位球団同士による対決となった。そしてワールドシリーズが7試合制になってからは歴代最長タイ記録となる、69イニングに渡る激戦を繰り広げた。

 

 今回は、そのシリーズを飾る名言、”We will see you tomorrow night!”が生まれるまでを記事にした。前半は、主に試合の振り返りである。

 

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The 1991 World Series pitted the American League (AL) champion Minnesota Twins (95–67) against the National League (NL) champion Atlanta Braves (94–68). ESPN selected it as the "Greatest of All Time" in their "World Series 100th Anniversary" countdown, with five of its games being decided by a single run, four games decided in the final at-bat and three games going into extra innings.

 

In addition to the suspense of the outcome of many of its games, the Series had other highlights. For example, the series-deciding seventh game was a scoreless tie (0–0) through the regular nine innings.

 

With 69 innings in total, the 1991 World Series shares the record for longest seven-game World Series ever, in terms of innings, with 1924 (some early series were best-of-nine contests or contained tie games; 1912 logged the most innings ever, at 75).

 

英語版Wikipediaより1991年ワールドシリーズ

https://en.wikipedia.org/wiki/1991_World_Series

一部文章を中略している。

 

 

ワールドシリーズ第1戦

 1991年、アウンサンスーチーノーベル平和賞を受賞した数日後、ミネソタ州にある人口約37万人の都市ミネアポリスメトロドームには、55,000人を超える観客が集まっていた。前年最下位のAL覇者ミネソタ・ツインズと、同様に前年最下位のNL覇者アトランタ・ブレーブスワールドシリーズ第1戦を観るために。

 10月19日、午後7時29分。88回を数えるワールドシリーズは、銃で撃たれ早期引退を余儀なくされたティーブ・パレルモ(元AL審判)の始球式によって幕を開けた。

 ツインズの先発は、前年まで所属していたデトロイト・タイガースからFAで移籍してきたジャック・モリスブレーブスの先発はチャーリー・リーブラント。共にワールドシリーズ出場経験のあるベテラン投手の対決となった。3回にツインズが先制点を挙げると、5回には更に3点を獲得。5-2で第1戦を制した。

 

ワールドシリーズ第2戦

 ブレーブスは、リーグ最多完投(9)、最多勝利(20)等をマークしエースの座を射止めたトム・グラビングレッグ・マダックスブレーブスに加入するのは1993年のことである)が先発。

 しかし初回にダン・グラッデンをエラーで塁に出すと、チリ・デービスに先制2ランを被弾。その後ブレーブスが2点獲得して同点にしたものの、ツインズが3-2で連勝を果たした。

 

ワールドシリーズ第3戦

 試合会場をジョージア州アトランタにあるフルトン・カウンティ・スタジアムに移して行われた第3戦は、3試合連続でツインズが先制点を挙げた。

 しかし5回終了時点で4ー1とブレーブスツインズを逆転し、勝利に向けて突き放し始めていた。だが1991年のワールドシリーズは、歴代屈指のシンデレラ・ストーリーである。したがって、このままブレーブスの勝利で試合は終わらず、ツインズが7回、8回に3点を獲得し、ゲームは延長戦に突入した。

 延長12回、野手を使いきってしまったツインズは、投手であるリック・アギレラを代打で起用。結果は凡退に終わり、その裏、そのまま投手として登板したアギレラが敗戦投手に。ブレーブスは、1958年10月5日以来となるワールドシリーズでの勝利を挙げた。(本拠地での勝利は、同年10月2日以来であった)

 

ワールドシリーズ第4戦、5戦

 当時ワールドシリーズ史上最長である4時間4分の激闘を終えた両球団は、同点で9回を迎えた。前日のような延長戦はまっぴらごめんであり、連勝して勢いに乗りたいブレーブスの期待に応え、1死からマーク・レムキー三塁打で出塁。その後、ジェリー・ウィラードのサヨナラタイムリーでブレーブスは連勝。勝敗を2-2とした。

 

 第5戦は、気を抜くことが出来ないそれまでの試合とは打って変わって、ブレーブスロニー・スミス(3号)、デビッド・ジャスティ(2号)、ブライアン・ハンター(1号)の本塁打等でツインズを圧倒。14-5でブレーブスが三連勝を果たし、1957年以来となるワールドシリーズ制覇に王手をかけた。

 

 噂に聞くガラスの靴は、近くて遠く、メトロドームにあった。ここまで、1点差試合3試合、サヨナラ試合2試合と一進一退の攻防を繰り広げて来た両球団であったが、その靴はたった1人、シンデレラのみが履くことの出来るという。果たして、ガラスの靴を履いたのは誰なのか! ……後半に続く。(※スター・トリビューン紙が、2人のシンデレラにガラスの靴はたった1つという見出しの記事を書いたそうなんですが、サイトでは1991年の記事が見つからず、日本語版Wikipediaのみの記載で原題が分からないので、それっぽいことを書いてみました)

 

Photo link https://flic.kr/p/6W8NPY