バッテリーの背番号、足しても46番を超えない説
プロ野球、セ・パ12球団のバッテリーの中で、最も大きいバッテリーと小さいバッテリーを調べた。
さて、本格的に活動しないまま数ヶ月が経過した。今回は、始動とは言えないまでも、ちょっとした小ネタを発表する。
一般的に、優れた投手の背番号は、11番~19番だ。もちろん、サウスポーの背番号や外国人投手の背番号、各球団ごとのエースナンバーと言ったものがある。20番~29番も優れている投手に与えられる背番号といえる。一先ず、今回は11番~19番を優れた投手の背番号とする。
一方、優れた捕手の背番号は、22番や27番等、2番が付くものが多い。理由は諸説あるが、捕手の守備番号が2番であることを由来とするものが多い。
つまり、一般的な優れたバッテリーは、その背番号の最大値が46番となり、最小値は33番となる。もちろん実際はこうならないはずだ。そこで、実際に、2017年のプロ野球のシーズン成績から、最大値と最小値を求めたい。簡単な数字遊びというわけである。
投手の選出方法
2017年のシーズン成績より、WARを参考とすることにした。12球団各球団の最もWARの優れた投手、計12人を選出する。
捕手の選出方法
選出された投手が、2017年シーズン中に最もバッテリーを組んだ捕手を選出する。選出された先発投手(中継ぎ投手はWARが高くなりにくいため)が先発した際に、最も先発出場した捕手を、最もバッテリーを組んだ捕手とする。
つまり、極端な例だが、先発捕手が1イニングだけ捕手として出場し、2イニングからは一塁手として出場。実際には途中出場した捕手の方が、より長いイニングを組んだとしても、先発捕手と最もバッテリーを組んだものとみなす。
したがって、捕手の成績は一切問わない。ただし、特殊な事情がない限り、チームで最も優れた捕手が名を連ねることになるだろう。
表1-1
選手名 | 球団 | 勝利数 | 防御率 | 登板数 | 投球回 | 与四球 | 奪三振 |
則本 昂大 | 楽天 | 15 | 2.57 | 25 | 185 2/3 | 48 | 222 |
菅野 智之 | 巨人 | 17 | 1.59 | 25 | 187 1/3 | 31 | 171 |
菊池 雄星 | 西武 | 16 | 1.97 | 26 | 187 2/3 | 49 | 217 |
メッセンジャー | 阪神 | 11 | 2.39 | 22 | 143 | 44 | 155 |
千賀 滉大 | 福岡 | 13 | 2.64 | 22 | 143 | 46 | 151 |
山岡 泰輔 | 神戸 | 8 | 3.74 | 24 | 149 1/3 | 54 | 133 |
大瀬良 大地 | 広島 | 10 | 3.65 | 24 | 145 2/3 | 43 | 109 |
井納 翔一 | 横浜 | 6 | 3.84 | 25 | 152 1/3 | 46 | 93 |
二木 康太 | 千葉 | 7 | 3.39 | 23 | 143 1/3 | 35 | 128 |
ブキャナン | 東京 | 6 | 3.66 | 25 | 159 2/3 | 56 | 112 |
有原 航平 | 日公 | 10 | 4.74 | 25 | 169 | 39 | 88 |
バルデス | 中日 | 6 | 3.76 | 23 | 146 | 47 | 83 |
表1-1は、先の基準により選出した12人の先発投手である。
にて公表されているWARを参考にしたが、同サイトの規約により成績の蓄積や転載が禁止されているため、一般的な(入手が容易である)成績を表にした。
表1-2
選手名 | 球団 | 試合数 | 打席数 | 打数 | 安打 | 打点 | 三振 | 四球 | 打率 | OPS |
嶋 基宏 | 楽天 | 112 | 369 | 281 | 56 | 28 | 62 | 57 | 0.199 | 0.603 |
小林 誠司 | 巨人 | 138 | 443 | 378 | 78 | 27 | 64 | 41 | 0.206 | 0.542 |
炭谷 銀仁朗 | 西武 | 104 | 310 | 267 | 67 | 30 | 45 | 8 | 0.251 | 0.638 |
梅野 隆太郎 | 阪神 | 112 | 340 | 282 | 58 | 33 | 63 | 24 | 0.206 | 0.548 |
甲斐 拓也 | 福岡 | 103 | 257 | 207 | 48 | 18 | 68 | 26 | 0.232 | 0.695 |
若月 健矢 | 神戸 | 100 | 256 | 218 | 44 | 18 | 50 | 10 | 0.202 | 0.515 |
會澤 翼 | 広島 | 106 | 329 | 287 | 79 | 35 | 45 | 22 | 0.275 | 0.729 |
戸柱 恭孝 | 横浜 | 112 | 363 | 336 | 72 | 52 | 59 | 19 | 0.214 | 0.588 |
田村 龍弘 | 千葉 | 132 | 359 | 311 | 77 | 36 | 68 | 26 | 0.248 | 0.638 |
中村 悠平 | 東京 | 127 | 486 | 419 | 102 | 34 | 65 | 42 | 0.243 | 0.649 |
大野 奨太 | 日公 | 83 | 183 | 154 | 34 | 13 | 30 | 16 | 0.221 | 0.620 |
松井 雅人 | 中日 | 87 | 244 | 208 | 46 | 17 | 63 | 22 | 0.221 | 0.597 |
表1-2は、2017年のシーズン中に、12球団の各球団で最も捕手として先発出場をした捕手、より分かりやすく言い換えれば正捕手を表にまとめたものである。
それでは、表1-1を元に、バッテリーを組んだ捕手を表1-3にまとめる。
表1-3
選手名 | 球団 | 防御率 | 試合 | 起用数 |
嶋 基宏 | 楽天 | 3.16 | 19 | 2 |
小林 誠司 | 巨人 | 1.59 | 25 | 1 |
炭谷 銀仁朗 | 西武 | 1.97 | 26 | 1 |
梅野 隆太郎 | 阪神 | 2.39 | 22 | 1 |
甲斐 拓也 | 福岡 | 2.64 | 22 | 1 |
若月 健矢 | 神戸 | 3.29 | 14 | 1 |
會澤 翼 | 広島 | 3.60 | 15 | 3 |
戸柱 恭孝 | 横浜 | 3.87 | 15 | 2 |
田村 龍弘 | 千葉 | 2.97 | 21 | 2 |
中村 悠平 | 東京 | 3.77 | 22 | 3 |
市川 友也 | 日公 | 4.91 | 20 | 4 |
杉山 翔大 | 中日 | 2.53 | 12 | 4 |
起用数とは、例えば杉山翔大の場合、バルデスと最もバッテリーを組んだのは杉山であるが、杉山以外に3人の先発捕手とバッテリーを組んだという意味である。尚、表1-2と捕手が変わった、つまり正捕手以外が専属捕手となったのは市川と杉山の2人であった。
バッテリーを調べる上で、
を使用した。
それでは各バッテリーの背番号を表にまとめてみる。
表1-4
投手 | 野手 | 球団 | 背番号 | 防御率 | OPS |
則本 昂大 | 嶋 基宏 | 楽天 | 51 | 3.16 | 0.603 |
菅野 智之 | 小林 誠司 | 巨人 | 41 | 1.59 | 0.542 |
菊池 雄星 | 炭谷 銀仁朗 | 西武 | 43 | 1.97 | 0.638 |
メッセンジャー | 梅野 隆太郎 | 阪神 | 98 | 2.39 | 0.548 |
千賀 滉大 | 甲斐 拓也 | 福岡 | 103 | 2.64 | 0.695 |
山岡 泰輔 | 若月 健矢 | 神戸 | 50 | 3.29 | 0.515 |
大瀬良 大地 | 會澤 翼 | 広島 | 41 | 3.60 | 0.729 |
井納 翔一 | 戸柱 恭孝 | 横浜 | 25 | 3.87 | 0.588 |
二木 康太 | 田村 龍弘 | 千葉 | 86 | 2.97 | 0.638 |
ブキャナン | 中村 悠平 | 東京 | 80 | 3.77 | 0.649 |
有原 航平 | 市川 友也 | 日公 | 72 | 4.91 | 0.620 |
バルデス | 杉山 翔大 | 中日 | 89 | 2.53 | 0.597 |
最大値46番を下回るバッテリーは、菅野(19),小林(22)の巨人、菊池(16),炭谷(27)の西武、大瀬良(14),會澤(27)の広島、井納(15),戸柱(10)の横浜の4球団であった。最小値33番を下回るバッテリーは、井納(15),戸柱(10)横浜のみであった。したがって、最小値は横浜の井納、戸柱のバッテリーの25番である。
さて、19番より高い背番号を着用している投手は、12人中5人であった。一方、27番より高い背番号を着用している捕手は、12人中7人であった。また、バッテリーが共に高い背番号を着用しているというパターンは、4組だった。
そして、最大値は千賀(41),甲斐(62)の福岡であった。メッセンジャー(54),梅野(44)の阪神は98で次点。選出された投手で最も背番号の高い二木(64)は、田村が22番を着用しているため、86と伸び悩んだ。
最大値は103,最小値は25,平均値は65であった。
話を広げてもしょうがないので、今回はここまでとさせていただきたい。次回の小ネタは未定だ。